愛は負けても、親切は勝つ
私が大好きな作家のひとりにカート・ヴォネガットという人がいます。
中学高校とSFが好きで、サンリオSF文庫やらハヤカワSF文庫やらをあれこれ読んでフィリップ・K・ディックと共に出会った作家です。
文章はむずかしくなくて、内容はめちゃくちゃおもしろい。SF的な発想がいっぱいあるけど、スターウォーズ的なSFとはちょっと違ってもっと「ふつう」のお話。シニカルな視点のユーモアもあって、眉間にしわが寄っていないというか、いい意味で肩の力が抜けてるというか。
で、そのカート・ヴォネガットの「ジェイルバード」という作品の前書きに出てくるのがこの『愛は負けても、親切は勝つ』という言葉。
読者の高校生から届いた手紙に書いてあったという事になってるけど、ヴォネガット作品を見事に言い表しているすばらしいフレーズなんですよね。
どのようにも受け取れる言葉だけど、私は「愛は狭いけど親切は広い」「愛で得た幸せもいいけど、親切で得た幸せの方がもっと大きくてもっと幸せ」という風に解釈しています。
これ私が文章を書いたり、イベントを企画したりするときに頭の端っこにいつもある言葉になりました。
文章とか企画の中に「愛はあるかな? 親切は十分かな?」というチェックをしたりしてます。
こんな風にいろいろな言葉と出会って、いろいろな影響を受けたので、その断片でも書き留めてみようかなと思いました。
コトノハという言葉のエッセイみたいなもの。
2〜3分で読めるので、すきま時間にでもちょっと読んでみてください。
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