いのち短し 恋せよ乙女
黒澤明監督の「生きる」という名作があります。
黒澤明というと「七人の侍」や「影武者」が有名で時代劇の監督みたいなイメージですが、現代劇もけっこう撮っていて「生きる」はその代表的な作品です。
ナタバレになるのでストーリーは紹介しませんが、この映画で印象的なのが、志村喬が演じる主人公の初老の男が公園のブランコに乗って歌を口ずさむシーン。『ゴンドラの唄』という大正時代の流行歌で、その歌詞が「いのち短し、恋せよ乙女」からはじまるんです。
不死身の人間はこの世に存在していなくて、誰もがいつか必ず死ぬのですが、その「いつか」はなかなかイメージしにくいので、自分の寿命に自覚的な人ってなかなかいません(私も含め)。
歌詞の字面は「乙女の旬は短いから、今のうちに恋をしましょう」ととれますが、映画なの中では「人のいのちは長いようで短いから、今のうちにやりたいことをやっておこう」という意味で使われてます。
「自分のやりやいこと」は本当に出来ているのだろうか?
「自分のやりたいこと」を改めて整理するためにも、公園行ってブランコに乗りたいなと思う今日この頃です。
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