天正3年長篠の戦い
戦国の三英傑と言えば織田信長、豊臣秀吉、徳川家康です。みんな有名ですね。
ところがこの三人よりも戦(いくさ)がうまかったと言われている武将がいます。甲斐(かい、今の山梨)の武田信玄と越後(えちご、今の新潟)の上杉謙信です。
黒澤明監督の「影武者」は、その武田信玄の影武者(本人の身代わり、替え玉)にスポットを当てた映画です。
武田信玄と上杉謙信は力の拮抗したライバルで、有名な「川中島の戦い」は12年間で5回あったといわれています。
すごく強かったのにお互いにやり合っていて、中央(当時は京)への進出が遅れたというのが通説。その間に尾張(おわり、今の愛知)の織田信長が着々と力をつけて天下を狙う存在になってきます。
出る杭は打たれるということで、織田信長に追放された元室町幕府の将軍足利義昭が近江(おうみ、今の滋賀)の浅井や越前(えちぜん、今の福井)の朝倉に声をかけて信長包囲網を画策します。それに武田信玄も参加することに。
武田信玄は京を目指して進軍開始。途中の遠江・駿河(とおとうみ・するが、どちらも今の静岡)で徳川家康が蹴散らされます(家康は「三方ヶ原の戦い」で信玄に大敗し、う○こを漏らしながら逃げたと言われています)。
このままの勢いで織田信長もやり込めるのかと思いきや三河(みかわ、今の愛知)の野田城で謎の沈黙。
映画「影武者」ではこの沈黙の「なぜ?」というところから、最強と言われた武田の軍団が「長篠の合戦」でボロ負けするところまでを描きます。
おもしろい映画で好きですが、私的に残念なポイントが2つ。
①主演だった勝新太郎が黒澤監督ともめて降板。代わりになった仲代達矢も悪くなかったけど、やっぱり勝新の信玄が見たかった
②歴史物なので、基本のストーリーは歴史で習うまま。影武者という要素はおもしろいけど、単純にストーリーとしては「七人の侍」とか「用心棒」の方が楽しめます
とはいえ絵力すごいし、見ておいて損のない映画だと思います。
影武者(1980)
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