
「笊」はなんて読むでしょう?
ざる
台所で湯切りに使うあの器

実は大酒飲みの「ざる」はこの笊のこと
解説
「笊」と書いて、ざる。ゆでた麺の湯を切るとき、洗った野菜の水を切るとき、台所で毎日のように使う、あの器です。
辞書は「細長くそいだ竹や針金・プラスチックを編んで作った中くぼみの器」と説明します。もとは細く割った竹を編んだもので、籠との区別ははっきりしないものの、浅い円形で編み目がやや粗く、調理に使うものが多いとされます。
面白いのは、大酒飲みを「ざる」と呼ぶのが、この笊から来ていること。デジタル大辞泉は「酒をいくら注いでも溜まらないことから」と、由来まで書き添えています。抜け落ちるところが多くて効果のあがらないものを「ざる法」、下手な碁を「ざる碁」と言うのも同じ発想で、『世界大百科事典』は水が漏れるところから生まれた言い方だと説明しています。
呼び名は土地で違います。『世界大百科事典』は「いまでも京阪では〈いかき〉、東京では〈ざる〉」と書きます。同書によれば、10世紀の『和名抄』は「笊籬」の字を当てて「むぎすくい」と読ませ、麦索(むぎなわ)を煮る籠としていました。語源は「ざる」が「そうり」から転じたなどといわれますが、定説はありません。
湯気の向こうで水を切る、あの数秒。こぼれてしまうという性質が、いつのまにか酒の強さの比喩にまでなりました。
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